2016年ナ・ホク・ハノハノ・アワードも受賞した、若きウクレレ界のホープ、名渡山遼さん。この7月にメジャーデビューを果たし、乗りに乗っている名渡山さんに、インタビューさせていただきました。
●プロフィール
渡山遼/なとやま・りょう
1993年生まれ。小学校6年生よりウクレレを弾き始める。14歳の頃にはハワイのウクレレ・プレイヤーのオープニングアクトを務める。2010年、ジェイク・シマブクロのジャパンツアーにも出演。これまでに3枚のオリジナルアルバムをリリース。海外からも注目を浴びる。2016年、"ハワイのグラミー賞"と言われる「ナ・ホク・ハノハノ・アワード」最優秀インターナショナル・アルバム部門にダブルノミネートされ、「UKULELE SPLASH!」が日本人としては最年少で見事に受賞した。2016年7月、メジャーデビューアルバム「Made in Japan, To the World.」がキングレコードより発売。
編集部:アロハ!先日、アロハヨコハマのイベントでステージを拝見して以来ですが、ますますご活躍ですね。
名渡山 遼さん(以下名渡山):ありがとうございます。今年は本当にいろいろと活動させていただき、充実しています。
編集部:まずは5月にハワイで行われたナ・ホク・ハノハノ・アワードについて聞かせてください。今年はなんと2作品がノミネートされていて、そのうちの「Ukulele Splash」がインターナショナル・アルバム賞を受賞されました。おめでとうございます!ちょっと前のことになってしまいましたが、受賞した瞬間はどうでしたか?
名渡山:いやー、もう、とにかく夢を見ているみたいでした。もともと僕は、ジェイク・シマブクロさんの大ファンで、日本でのコンサートにも何度も行ってたんです。当時から、ジェイクさんが何度も受賞されていた「ナ・ホク」は、自分にとっても特別な憧れの賞であり大きな目標だったんですよね。そんな賞に自分がノミネートされたということで、うれしすぎて、実は発表前までものすごく緊張してました。
編集部:受賞パーティーは私たちも取材していたので、会場でお会いしましたよね。あの時は開場前だったから、相当緊張していた時だったということ...?
名渡山:そうですよー。めちゃめちゃ緊張してました(苦笑)。でも、あそこでジェイクさんにもお会い出来て、おめでとうって言ってもらえてうれしかったですね。その後、受賞の発表が終わってからは、やっとホッとして楽しめるようになりました。ナ・ホクのパーティは、ハワイを代表するアーティストがその日だけのコラボステージを魅せてくれたりして、とても華やかで素晴らしかったです。
編集部:名渡山さんは、これまでにもハワイに何度も来ていらっしゃるんですよね。
名渡山:そうですね。10回以上は来ています。小学六年生のとき、家族で旅行に来たのが一番最初です。母がものすごくハワイ好きで、正直「連れてこられた」という感じでした。でも、その時に父がウクレレを買ったんですよね。別に弾けるわけでもないのに(笑)。それを僕も弾いているうちに、たまらなくウクレレの魅力にハマってしまった。運命の出会いでした。その時から、僕にとって「ハワイ=ウクレレ」となってしまったんです。
編集部:そうなんですね。ハワイではどのような過ごし方をされるんですか?
名渡山:最近は、カイルアやラニカイビーチなどへ行くことが多いですね。そこでウクレレを弾くんです。ハワイの景色や空気にインスピレーションをいっぱい受けて。とても大事な時間です。
もちろん最初の頃は、家族で定番のワイキキ散策やアラモアナセンターのショッピングとかが中心でした。パールハーバーへも行ったし、ダイヤモンドヘッドにも登りましたし。でも、中学生くらいになってからは、ウクレレ工場に見学にいくことも増えました。Gストリングやコオラウ、コアロハなどの工場を見せてもらうのが楽しくて。僕にとっての宝の山は「ゴミ箱」でした。コアの端材やあまった貝殻の破片などを見つけて、お願いしてそれをもらってきたりして。へんな中学生ですよね(笑)。
編集部:たしかに、ちょっと...(笑)。ご自分でもウクレレを作られるんですもんね。
名渡山:ええ。最初は独学でしたが、今は京都にある「占部弦楽器製作所」の占部英明さんという師匠に弟子入りして勉強もしています。
編集部:すごいですよね。弾くだけでなく作ってしまうというのは、本当にウクレレが好きなんでしょうね。
名渡山:一日に最低でも5時間は弾きたいと思ってるんです。できればもっと。7〜8時間とか、弾き続けたいです。毎日。
編集部:え、毎日5時間以上?
名渡山:もちろん、時間がなくてそこまで弾けない日もありますが、1時間くらいじゃ足りないんですよ。それだと指を慣らして動きをキープすることしかできない気がして。数時間続けて弾くと、どこかで「覚醒する」瞬間があって。そこからが本番っていうか、新しいフレーズが生まれたりしてくるんです。
編集部:そうなんですね...。すごいです!そして今年7月27日、ついにメジャーデビューも果たされました。おめでとうございます!
名渡山:ありがとうございます。もともと大好きなウクレレを弾くということで、気合は以前と変わらず...なんですが、やはりメジャーデビューということで、より多くの層の方に僕の演奏を聴いてもらえる機会が増えているのがうれしいです。応援してくれる方の期待に応えるためにも、がんばりたいですね。
編集部:アルバム「Made in Japan, To the World.」を引っさげてのワンマンライブツアーも目前ですね。
名渡山:はい、とても楽しみです。今回は東京だけでなく大阪、名古屋でもライブがあります。東京公演はバンド編成でやるんですね。アルバムの演奏を再現できるっていう部分もあるし、僕が本当に表現したいことを伝えるのに、自分ひとりじゃなくてバンドで演奏できるのはとても大切なんです。メロディに込めたメッセージ、曲に込めた僕の想いを曇らせることなくストレートに伝えられる、そんな気がしています。もちろん、ウクレレ一本で演奏することの良さもあるので、その両方を表現できたら最高だなと。
東京公演には、アルバム「Made in Japan, To the World.」にも参加してくれている、三浦拓也さん(from DEPAPEPE)、竜馬さん(竜馬四重奏)、Taigaさん(Blue Vintage)といったゲストも特別出演してくれることになり、とても豪華なステージになりそうです。大阪、名古屋はピアノとパーカッション、ウクレレという編成で演奏します。こちらも小編成で色んなスタイルを表現したいと思ってますのでとても楽しみです。
最新アルバムの中の曲は、バリエーションも豊か。たとえば「Chocolate Banana Pie」っていう曲は、自分が大好きなチョコパイを買いに行く車の中で、フンフン...♪って何気なく歌った鼻歌がもとになってるんです。「Do The Ukulele」は、とりあえず弾き始めちゃって、弾きながら作り上げた曲。「Athlete Disco」は、ビートだけ決めて、その場でセッションしがら作った曲...という感じなんです。だから、ライブではそれらがさらにアレンジされて、盛り上がると思います!
編集部:ワクワク感が伝わってきます。本当に楽しみですね!まさに絶好調、といった感じの名渡山さんですが、今後の目標というと...?
名渡山:まずは全国ホールツアーができるようになることです。大きな会場でライブができるようになりたいんです。そしてゆくゆくは、世界アリーナーツアーとか!できるようになれたら...。さらに、ナ・ホク・ハノハノ・アワード受賞の後で思ったんですが、本当に先の話かもしれないけど、夢のような話かもしれないけど、グラミー賞のステージに立ってみたい!そんな大きな目標も、思い描いています。
編集部:頼もしいですね!ぜひ、応援させていただきます!それでは最後に、今後の目標とアロハストリート読者の皆さんへのメッセージをお願いできますか。
名渡山:はい。ハワイとウクレレに人生を変えられた...と言っていいくらい、ハワイに魅了されている僕です。様々なハワイとの出会いに感謝して、ウクレレを続けていきたいと思っています。「日本人だからこそ感じる、ハワイの良さ」を、ハワイの楽器であるウクレレで表現していきますので、ぜひ応援よろしくお願いします!
●名渡山さんからの動画メッセージはこちら↑
■10/5(水)東京 渋谷duo MUSIC EXCHANGE 開場18:00/開演19:00
■10/18(火)大阪 心斎橋Music Club JANUS 開場18:00/開演19:00
■10/19(水)愛知 名古屋SPADE BOX 開場18:00/開演19:00
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