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ロコクリエイターに注目!アリソン・イズ編

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プチサイズのレディースジーンズラインが注目され、着心地の良さにこだわったスタイルで人気のデザイナー、アリソン・イズさん。ローカル・デザイナーやメイド・イン・ハワイのアイテム、ブランドへの注目が近年急上昇していますが、デザイナーを取り巻く現在の状況や問題点、今後のファッショントレンド、自身のブランドの展望について語っていただきました!

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プロフィール
Allison Izu(アリソン・イズ)

名門ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)卒業後ハワイへ戻り、プチサイズ専門のアパレルブランド「Allison Izu」をスタートし、コンセプトや洗練されたスタイルが話題を呼び、ハワイを代表するデザイナーへと急成長。
ワード・ウエアハウスにアトリエ兼ショップの「ザ・コレクティブ」を「Ten Tomorrow」のデザイナーのサマー・シイギとともに立ち上げ、ますます活躍の場を広げている。

●公式サイト:https://www.allisonizu.com/


編集部(以下、編):ニューヨーク州立ファッション工科大学でファッションを学び、その後ニューヨークでインターンとして働いていたアリソンさんですが、ハワイへ戻ることになったきっかけを教えてください。

アリソン・イズ(以下、アリソン):家族がいたことと、ハワイで自分のビジネスを始めたいと思ったからです。オアフ島に帰ってからはローカルブランドなどで働き、2008年にアパレルブランド「Allison Izu」をスタートさせました。私がハワイに戻ってきた時は、アロハシャツブームが過ぎ去ったハワイファッションの低迷期で、コレクションをハワイで製作しようとしても、製造業者とのコネクションやネットワークもありませんでした。そのため、最初は業者や工場が充実しているロサンゼルスで製作しました。

編:その後どのようにハワイでの製作へと切り替えていったのですか?

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アリソン:メディアで紹介されたり、ノードストロームでの取り扱いが決まったりして、生産のスピードと量を増やすことが必要になったのです。そこでロサンゼルスの製造業者をハワイへ連れてきて、製造の拠点をロサンゼルスからハワイに変えました。ハワイで作ることで、細かい修正など直接指示ができるようになり、効率がぐんとアップしましたね。

編:布地はどこから仕入れていますか?

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アリソン:布地はほとんどカリフォルニアから仕入れています。ハワイではレディースアパレルでよく使用するストレッチ素材などの布地を見つけるのが難しく、カリフォルニアと比べるとコストも高くなってしまいます。輸送費を入れてもカリフォルニアのほうがコストが抑えられるのです。

編:このほかにハワイでアパレル製造をするにあたって問題点はありますか?

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アリソン:リソースが少ないことです。製造を行う工場は、跡継ぎ不足のため次々と閉鎖され、職人さんたちも高齢化が進み、アロハシャツやムームーとは異なる新しいデザインの仕事を請け負うのが難しい状態です。またデザインを勉強している学生たちを雇うとしても、そのほとんどがデザイナー志望のため、お針子さんやパタンナーを専門にしている人材を確保するのは難しいですね。少ない人材をデザイナー同士で協力してシェアすることで、何とかやりくりしています。

編:メイド・イン・ハワイにこだわることで、どうしてもコスト面で大手ブランドよりも割高になってしまうこともあると思いますが、その点に関してどう思われますか?

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アリソン:確かにH&Mなどの大手ファストファッションが参入したこともあり、ファッション業界の価格競争はシビアですが、逆にメイド・イン・ハワイであることを知っていただくことでサポートしてくださるお客様も多いです。また、友人でデザイナーのサマー・シイギ(写真上:左)と共同で運営してるアトリエ兼ショップの「ザ・コレクティブ」をスタートしたことで、お客様の意見が直接聞けるようになり、どんなものを求めているのか分かりやすくなりました。このような意見を製作に反映させ、さらに魅力的な商品作りをすることで、差別化を図っています。


編:新作はシーズンごとに発表しているのですか?

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アリソン:
コレクションは年に4回ですね。「ザ・コレクティブ」では毎月テーマを決めてマンスリーコレクションを発表しています。マンスリーコレクションは好きなものを作って、お客様の反応を見るテスト販売的な試みも兼ねていますね。


編:「ザ・コレクティブ」でしか手に入らないマンスリーコレクションぜひチェックしたいです! 今後、ハワイファッションはどのように変化していくと予想していますか?

アリソン:伝統とモダンが共存するハワイならではのスタイルが主流になっていくのではないかと考えています。ハワイでは歴史あるブランドの「イオラニ・オン・コナ・ストリート」が「ユニクロ」とコラボレーションしたように、新旧ブランドが協力しあうことで、ユニークなデザインがどんどん登場してくると思います。

編:「Allison Izu」以外にも「Olive & Owen」というブランドを展開されていますが、こちらはどんなコンセプトのブランドなのでしょうか?

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アリソン:ルアウに行く時にファミリーでマッチングが楽しめるようなラインです。お母さんと娘、お父さんと息子というマッチングウエアはたくさんありますが、「オリーブ&オーウェン」ではテイストや布地を合わせることでお父さんと娘、お母さんと息子のさりげないおそろいコーデもできるんですよ。

編:確かに異性の場合の親子マッチングって今まで「着てみたい!」と思うのが少なかったかも。「オリーブ&オーウェン」が提案するデザインやプリントは「ザ・ハワイ」というクラシックな感じではなく、どこかハワイを感じさせる絶妙なさじ加減でとてもお洒落ですね。

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アリソン:ありがとうございます。先ほども言いましたが、伝統とモダンの融合をこのブランドで実践しています。ちなみにブランド名は私の子どもたちの名前からつけたんです(笑)。

編:そうなんですね!こちらのコレクションも楽しみです!今日はありがとうございました。


ローカルアーティストやブランドが注目されるようになった反面、コストの問題や大手ファストファッションブランドとの共存など、様々な課題に直面しているハワイのファッション業界。厳しい状況でも創意工夫を凝らして問題に向き合う姿を見ていると、よりローカル産を応援したくなる気持ちが強くなりました。アリソンさんが一体どのように今後のハワイ・ファッションを引率していくのかとても楽しみです!


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